こんにちは、九大進学ゼミです。
「なんで勉強しないといけないの?」
お子様から、このような質問を投げかけられて、対応に困った方も多いのではないでしょうか?
この質問はたいてい勉強への不満だったり逃避願望など、学習への意欲が低下している際に出やすいものですね。
ですから、私達は「受験があるから」とか、「将来のため」といった、安易な返答はできません。やる気を引き出すために、たくさん会話しながら、生徒それぞれに答えを見つけさせるように対応しています。
また、英語の学習が盛んになると、次のような発言を耳にすることが増えました。
「外国に行くつもりない」「英語を使うような仕事はしない」というような内容です。私も中学のころは、「日本最高」「海外には行きたくない」なんてことを言っていました。ですが、大人になり世界を旅するようになり、「もっと英会話の勉強をしておけばよかった」と強く後悔しています。
そして、これからの時代は海外に行かなくても、英語が必要になると言われています。グローバル化が進み、多くの外国の方が日本に訪れる時代になりました。観光地やテーマパーク、ショッピングモールには海外のお客様に対応できる専任のスタッフを配置するようにもなりました。今後は「英語を話せる」という条件で給料が多少上がったり、採用の際に優遇されたりするようになっていくでしょう。近い将来には「英語ができません」ということが、足かせになる時代も来るのかも知れません。
そのため、日本の教育全体からも「英語でコミュニケーションが取れる」ことに力を入れようという流れが読み取れます。
ご存知の方も多いと思いますが、来年より小学生からの英語教育も大きく変わります。
本日は「小、中、高に英語を教えている教師の目線」で、さらには「お子様の将来を考える塾の目線」で、この「英語教育改革」を簡単にお話ししようと思います!
◎なぜ小学生英語が変わるのか?
前提として、この変化は
「将来使える英語力」を育成するためのものです。
「将来使える」とはすなわち
、「英語を用いてコミュニケーションをとることができる」ことを最終的な到達地点とします。グローバル化という言葉が叫ばれて久しくなりました。世界的な経済活動に今後日本がより積極的に参入して行くために、英語で直接コミュニケーションを取れる人材を必要としていることがわかります。また諸外国の方が気兼ねなく日本に来ることができるように、国民全体の英語レベルを引き上げようという目的もあるでしょう。
ところで、コミュニケーションと聞いて、何をしている様子が浮かびますか?
多くの方は、諸外国の方々と対話をしたり、会議を開いたりしている姿を想像されるのではないかと思います。
実はこの
「対話」というのが、これからの時代の大きな流れを体現しています。
これからの英語は「4技能(読む・書く・聞く・話す能力)」が問われるようになってきます。この4技能をバランスよく鍛えることによって、将来使える英語力を身につけることができると考えられているからです。
私たちの学生時代は「読む・書く力」を徹底的に鍛えるのが主流でした。しかしこれからの教育の波は「話す・聞く力」にも力点が置かれるようになることでしょう。ちなみに、中学校では「オールイングリッシュ(日本語を一切使わない英語の授業)」を取り入れたり、高校では英語を使ってディベートしたり、授業のあり方にも大きな変化が見られるようになります。
そうして、実際に「英語を使う」「英語で会話する」力を養っていこうというのが、この変化全体を通しての目的といえるでしょう。
◎具体的にどう変わる?
まず大枠の話からすると
「2020年から小学5〜6年生では英語が「教科化」されること、3〜4年生では「外国語活動(今までは5〜6年生に実施していた)」が始まること」が発表されています。
指導学年の引き上げがあった
「外国語活動」では
「聞く・話す」力重視の指導が多いようです。挨拶や数字、自分の名前の「言い方」。曜日や時刻、食べ物やほしいものの「尋ね方」。絵本や短い話を「聞い」て理解するなどですね。別の視点から言えば
「楽しく英語に親しむことが大前提」の授業構成です。以前「JEコース」の説明でもお話しさせていただきましたが、英語教育の入り口として非常に大切なのが「つまらないと思わせない」ことです。学年が上がるにつれて難しく、テストとして点数化される英語という教科にとっては、初めて触れる英語が「楽しいもの」であるという刷り込みは必要不可欠な導入です。
5年生になると、いよいよ英語という科目が
「教科化」されます。前学年までと異なり、
「成績として通知表に明記される」ようになるのが一つの大きな変化です。
この「教科化」からは色々な可能性を考えることができます。例えば、成績として評価するためには、評価の基準となるテストを実施する必要がありますよね。現段階では
「600〜700語の単語を学ぶ」という発表がされていますが、これを覚えているかどうかのテストが実施されるようになるでしょう。これまでも450単語という基準はありましたが、「教科」として扱われていなかったがためにテストや習熟状況、統一されたルールのようなものはありませんでした。中学生になったときに、定着度合いの差が小学校ごとに大きかったのも、今までのルールでは仕方の無いことだと思います。
単語だけではありません。5年生からはこれまでの学習内容に加えて
「簡単な語句を使って自分の考えを「書く」こと」も習うようになります。「簡単な」と言っていますが、例えば「We can enjoy running in this park.」は本当に小学生にとって簡単なのだろうか、と疑問に思うところはあります。これは中二で習う文法がいろいろ使われています。おそらく「We can enjoy 〜ing.」の形で、「〜ing」の部分を言い換える練習が中心になると思いますが、大人が思う以上に英文を書くことは生徒の負担が大きいことも事実です。書くことへの抵抗感をどうやって抑えるか、これが小学校英語の大きな課題になると考えています。
さらに、一つの教科としての扱いを受けるのであれば、
「中学受験に英語が導入される」可能性も視野に入れるべきです。最近は私立中学の受験を受けられる方も増えてきました。各中学校の受験科目が発表されてから準備していては厳しいものがあります。かといって、学校の授業で中学入試レベルまで面倒を見てくれるかというのもまだわかりません。早いうちから「英語に触れる」だけでなく「英文を書く練習、英文の基礎を身につける」必要があるのかも知れません。
簡単にまとめると
「小3・4年生から簡単な英語教育が始まる」「小5・6年生が本格的な英語教育に変わる」という感じでしょうか。特に
「小5・6では通知表に載る」ようになるのが難しいところです。少なからずや単元テストの実施、受験への採用など、教育における英語の比重は大きくなることは間違いありません。
小学校における英語教育の変更点 |
| 学 年 | 英語の授業 (実施コマ数 ※1コマ45分) | 中心となる内容 | 成績評価 |
今年まで | 小学3・4年生 | 無し | - | 無し |
来年以降 | 小学3・4年生 | 外国語活動 (15コマ) | アルファベット 短文を聞く | 無し |
今年まで | 小学5・6年生 | 外国語活動 (35コマ) | 「聞く・話す」 英語に慣れ親しむ | 無し |
来年以降 | 小学5・6年生 | 教科としての 『英語』(50コマ) | 上記内容 + 自分の考えを「書く」 | 有り |
◎急激な変化に乗り遅れないために!
九大進学ゼミでは、英語教育の準備に向けて「英語体験コース」を開設することにしました。
これは、英語未経験の生徒限定のコースです。英語は不安だけど、何から始めたらよいのか分からないという方に最適のコースです。英語を楽しみならが、聞く・読む・話す・書くといった英語教育に必要な力を育成します。
この夏を通して「本当の英語が聞けた!」「英語が少しわかるようになった!」と英語に前向きになれるようにサポートさせていただきます。

来年から始まる、小学校の英語改革に向けて、ぜひ一緒に準備を進めましょう。
興味がある方は、ぜひ校舎までお問い合わせください。