にじの見える橋
▲校舎から撮影 2024.8.28
8月28日(水)の夕方、雨間を縫って、空に大きな虹が架かりました。あまりの美しさに、思わず写真を撮ってしまうほどでした。
さて、トピックスタイトルを見て「あ、杉みき子さんだ」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
以前は中学1年生の国語の教科書に載っていて、主人公の心情の変化を把握する学習にはとても良い作品で、ストーリーそのものも私は大変気に入っています。
さて、トピックスタイトルを見て「あ、杉みき子さんだ」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
以前は中学1年生の国語の教科書に載っていて、主人公の心情の変化を把握する学習にはとても良い作品で、ストーリーそのものも私は大変気に入っています。
主人公の少年は、このところ友人関係や学校のテストなどうまくいかないことが多く、「雨がいつも自分の上にばかり降る」ような気分で、点滅する信号にさえ気がいら立ちながら、とぼとぼと歩いています。
ふとそんなとき、周囲の子どもたちの声で、頭上に雨上がりの虹が出ていることに気がつきます。今いる場所からはほんの一部しか見えない虹。「思いがけない衝動」に駆られた少年は、虹を全部見渡せる場所を探します。
そこで見つけたのが、いつもは階段の上り下りを面倒がって使わない、国道を横切る歩道橋でした。
歩道橋を駆け上った少年は、虹の始めから終わりまでを見渡します。周囲には、虹に気づかずに通り過ぎていく人々。少年は初めて、虹に気づきその美しさへの感動を享受できた自分を恵まれたもののように感じます。そしてちょうどそこへやってきた、喧嘩したはずの友人と、笑いながら一緒に虹を見たのでした。
ふとそんなとき、周囲の子どもたちの声で、頭上に雨上がりの虹が出ていることに気がつきます。今いる場所からはほんの一部しか見えない虹。「思いがけない衝動」に駆られた少年は、虹を全部見渡せる場所を探します。
そこで見つけたのが、いつもは階段の上り下りを面倒がって使わない、国道を横切る歩道橋でした。
歩道橋を駆け上った少年は、虹の始めから終わりまでを見渡します。周囲には、虹に気づかずに通り過ぎていく人々。少年は初めて、虹に気づきその美しさへの感動を享受できた自分を恵まれたもののように感じます。そしてちょうどそこへやってきた、喧嘩したはずの友人と、笑いながら一緒に虹を見たのでした。
小説のおもしろさは、主人公と自己を同一化して思いや心情を共感できる部分にあるのでしょう。そしてまさに、この日虹を見上げた私も、少年と似た感情を持ちえたわけです(もちろん普段の生活で不満や悩みがたまっているわけではありませんので、厳密には少年と置かれている状況は違いますが 笑)。
▲小田部横断歩道橋(校舎2階事務室より)
この日虹に気づけたのは、自習中の生徒たちが窓の外を指さして「にじだ、にじだ」と騒いでいたからです。そして原校の目の前には、国道を横切る歩道橋が・・・笑。きっと少年なら、迷わず駆け出したのではないでしょうか。
日常自分が感じる感情が「あの作品の主人公は、今の私と同じ気持ちだったのかな」なんて思えるようになれば・・・小説を読むことは感情の引き出しを増やすこと。国語における小説学習の意義の一つでしょう。
塾長:福本 裕一
日常自分が感じる感情が「あの作品の主人公は、今の私と同じ気持ちだったのかな」なんて思えるようになれば・・・小説を読むことは感情の引き出しを増やすこと。国語における小説学習の意義の一つでしょう。
塾長:福本 裕一