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塾頭コラム#59:石橋を叩いて○○○!?


「石橋を叩いて渡る」という諺があります。意味を調べると、「堅固に見える石橋でも、なお、安全を確かめてから渡る。用心の上にも用心深く物事を行うことのたとえ」と出てきます(goo辞書より)。当然堅いはずの石の橋を、わざわざ叩いてから渡るのですから、非常に慎重な様子が想像できますね。そのイメージ通り「慎重に慎重を重ねて行動するさま」を言い表した諺(ことわざ)です。近年、これが転化した、「石橋を叩いて渡らない(用心しすぎて、実行せずに終わる)」や「石橋を叩いて壊す(用心しすぎて、失敗する)」という表現も生まれているそうで、興味深いものがあります。
私たち大人も、子どもたちを成功に導くために、ついつい石橋を叩きすぎることがあるような気がしてなりません。「失敗させてはいけない」と思い過ぎるあまり、無難な人生の送り方を指南してしまってはいないか? と、時に自問自答しなければなりません。

私も教育に携わる者として、子どもたちへの啓蒙になれば… と、人生の成功者のお話を聞いたり、著書を拝読したりすることがあります。すると、みなさん例外なく「挫折の経験」に触れていらっしゃることに気がつきます。素晴らしい先人でさえも、同じように転んだ経験があるのです。しかも、その転び方の中には、私などは経験したこともないような大転倒も少なくありません。
みなさん、大人となり親となった今は、こう思うのではないでしょうか? 「転ぶなら、早いうちに…」と。「若いうちにどんどん失敗して、大きくなれ!」「若いうちなら、いくらでもやり直しがきくから…」そんな風に思えるのではないかと思います。できるなら、転ばずに歩みたいと誰もが願います。しかし、転んだ時にどう起き上がるかということも、それ以上に価値のあることです。それこそが人生をより豊かにさせる秘訣なのでしょう。九大進学ゼミでも、石橋を叩きながらもしっかり渡っていけるような、そんな子どもたちを育てたいと考えています。